・BCAAって何?
・筋トレに対するBCAAの効果って何?
・BCAAって効果ある?
こんな疑問にお答えします。
BCAAは必須アミノ酸の中の「ロイシン・イソロイシン・バリン」の総称です。
この記事では、BCAAの基礎知識から筋トレへの効果について詳しく解説します。
BCAAのおすすめランキング6選はこちらから!
本記事の内容
・BCAAとは?
・BCAAの筋トレへの効果
目次*Contents*
BCAAとは?

BCAAとはどういった物質なのでしょうか?
まずはBCAAの解説からしていきます。
BCAAは必須アミノ酸のうち3つのアミノ酸の総称

BCAA(Branched Chain Amino Acid=分岐鎖アミノ酸)とは、9種類の必須アミノ酸のうち以下の3つのアミノ酸の総称。
・ロイシン
・イソロイシン
・バリン
これら3つのアミノ酸は、先が枝分かれ(分岐鎖)している様に見えるため分岐鎖アミノ酸と呼ばれています。
[jin_icon_info color=”#e9546b” size=”18px”]ちなみに分岐鎖していることが重要というわけではなく、3つの重要なアミノ酸の共通点が分岐鎖している点だったため分岐鎖アミノ酸と名付けられました。
BCAAは特に筋肉中に存在するアミノ酸の35%を占めています。
EAAとBCAA
アミノ酸は全部で20種類あります。
そのうち9種類を「必須アミノ酸(=EAA)」、EAAのうち3種類を「BCAA」、残り11種類が「非必須アミノ酸」と呼ばれます。
必須アミノ酸は体内で合成できないので、体外から摂取する必要があります。
非必須アミノ酸は体内で合成が可能です。
EAA:Essential Amino Acid(必須アミノ酸)
ー9種類の必須アミノ酸すべて
メチオニン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、トリプトファン、イソロイシン、ロイシン、バリン、スレオニン
BCAA:Branched Chain Amino Acid(分岐鎖アミノ酸)
ー3種類のアミノ酸を指す
バリン、ロイシン、イソロイシン
この通り、EAAとBCAAは別物ではなくEAAの一部です。
BCAAとEAAの違いについてはこちらの記事で詳しく書いています。
では、このBCAA単体で摂取することで、筋トレにおいてどのような効果があるのか解説します。
BCAAの3つの効果

科学的にわかっている筋トレにおけるBCAAの効果は以下の3つです。
筋たんぱく質合成促進
筋たんぱく質分解抑制
疲労感、筋肉痛の軽減
1つずつみていきます。
筋たんぱく質合成促進
BCAAには、筋たんぱく質合成を促進する効果があります。
筋肉は合成と分解を繰り返す
筋肉は常に「合成」と「分解」を繰り返しています。
「合成>分解」となれば筋肥大、「合成<分解」となれば筋萎縮します。
合成>分解 → 筋肥大
合成<分解 → 筋萎縮
これがまず大前提です。
BCAAのロイシンが「合成」のスイッチを押す
BCAAのうち、「ロイシン」が筋たんぱく質合成のスイッチとなっている「mTOR」を活性化させることがわかっています。
ロイシン→mTOR活性→筋たんぱく質合成
これにより、筋たんぱく質合成が促進されます。
筋たんぱく質分解抑制
トレーニングなど激しい運動をした時、筋肉は主に糖をエネルギー源として使います。
糖新生
しかしその糖でエネルギー源をまかない切れない時には筋肉中のたんぱく質を分解してアミノ酸にしてエネルギーを得ようとします。
この作用を「糖新生」と呼びます。
糖新生によってアミノ酸が肝臓で「糖」に代わり、運動のエネルギー源に使われると言う構造です。
BCAAは優先的に使われる
しかし、糖新生をせずに直接エネルギー源として使われるアミノ酸があります。
エネルギー効率に優れているBCAAです。
BCAAは糖新生による分解の必要がなく、BCAAそれ自体がそのままエネルギーとして使われます。
筋肉中に全アミノ酸の35%をBCAAが占めているのは、素早くエネルギー源として使えるためです。
筋たんぱく質の分解を抑制できる
こうして、BCAAが優先的に使われることで筋たんぱく質の余計な分解を防ぐことができます。
BCAAはロイシンによる筋たんぱく質合成効果を持ちながらも、このように分解の抑制効果も持ち合わせています。
タイミングに注意
しかし、そんなBCAAもタイミングを間違うと逆に筋たんぱく質を分解してしまいます。
具体的にはこのタイミングでのBCAA摂取はNG。
・空腹時
・朝一番
アミノ酸が不足しがちな空腹時や朝一番でのBCAA摂取は注意が必要です。
BCAAの摂取タイミングについてこちらの記事で詳しく書いています。
疲労感・筋肉痛の軽減
これはBCAAを摂取している僕自身、実際に体感しているところですが、科学的根拠も示されています。
大塚製薬の実験
大塚製薬による実験で以下のような結果が得られています。
【対象】男女の長距離選手12名
【期間】陸上競技部の合宿における3日間の集中トレーニング期間中(男性:86km走行、女性: 64km走行)
【方法】毎日、BCAA含有飲料(BCAA 20,000mg/日)、もしくは対照飲料を2,500ml摂取
【項目】3日間の合宿中の全身の筋肉痛と疲労感を評価
出典:J SPORTS PHYS FITNESS,p424,49,2009
【結果】
・合宿によって筋肉痛は増加したが、BCAA摂取によってその程度が軽減された。
・BCAA摂取グループに合宿前後の疲労感の有意な増加はみられなかった。
BCAAを1日に20,000mg(20g)、男女入り混じっているなど、少し気になる点はありますが、まさにBCAAが筋肉痛・疲労感の軽減をしていることが示された結果となりました。
疲労感の原因(=トリプトファン)を抑制
トレーニング中の疲労は、アミノ酸の1つである「トリプトファン」が脳内に輸送されることによって生じることがわかっています。
アミノ酸は単体で脳内には移動することができないため、輸送体と呼ばれる乗り物に結合して脳内に運ばれます。
実はBCAAとトリプトファンには同じ輸送体が使われるため、BCAAが使われる時には相対的にトリプトファンの輸送量が減少し、疲労感が減少します。
★BCAAとプロテインの違いについてはこちらの記事
≫【筋トレ】プロテインとBCAAはどう違う?【わかりやすく解説します】
★BCAAの効果的な摂取タイミングについてはこちらの記事
≫【筋トレ】BCAAはいつ飲む?【EAAとの違いも解説】
★おすすめのBCAAはこちらの記事
≫XTEND(エクステンド)のBCAAを飲んでみた感想!【徹底解説】
まとめ:BCAAは合成と分解の抑制をおこなう

BCAAは筋たんぱく質の合成促進効果を持ちながらも、筋たんぱく質分解の抑制もおこなう非常に有用なアミノ酸と言えます。
「みんな使っているから」だけでなく身体に入れるものなので「どんな効果があるのか」ということはしっかり理解して使ってみてくださいね。
今回は以上です。