・BCAAっていつ飲めばいい?
・BCAAを飲んじゃいけないタイミングってある?
こんな疑問に答える記事を用意しました。
今回は、科学的根拠に基づいたBCAAの摂取タイミングをご紹介します。
本記事の内容
・BCAAとは?
・BCAAの効果的な摂取タイミング
・朝にBCAAを飲んではいけない理由
BCAAとは?

BCAAについてもう知っている方もいるかと思いますが、初めての方に向けて簡単に説明します。
BCAAは必須アミノ酸のうちの3種類
アミノ酸は20種類あります。
EAA:Essential Amino Acid(必須アミノ酸)
ー9種類の必須アミノ酸すべてを指す
メチオニン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、トリプトファン、イソロイシン、ロイシン、バリン、スレオニン
BCAA:Branched Chain Amino Acid(分岐鎖アミノ酸)
ー特定の3種類のアミノ酸の総称
バリン、ロイシン、イソロイシン
非必須アミノ酸
ー必須アミノ酸以外の11種類のアミノ酸
アスパラギン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、システイン、セリン、プロリン、チロシン
全アミノ酸のうち9種類を「必須アミノ酸(=EAA)」、EAAのうち3種類(バリン・ロイシン・イソロイシン)を「BCAA(=分岐鎖アミノ酸)」と呼びます。
これらは体内で合成できないので、体外から摂取する必要があります。
残りの11種類は体内で合成可能な「非必須アミノ酸」と呼ばれます。
BCAAとEAAの違いについてはこちらの記事で詳しく書いています。
BCAAの効果
科学的に以下の3つの効果が認められています。
・筋タンパク質合成促進
・筋タンパク質分解抑制
・筋肉痛、疲労感の軽減
BCAAは筋たんぱく質の合成を促進する一方で、分解も抑制してくれる優秀なアミノ酸です。
BCAAの基礎知識・効果についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
≫【BCAAとは?】知っておきたいBCAAの3つの効果
BCAAの効果的な2つの摂取タイミング

それではここからは本題のBCAAの効果的な摂取タイミングについて解説します。
BCAAは効果があるからと言ってやみくもに飲めばいいというものではありません。
体内に入れるものなので、タイミングや量は理解しておきましょう。
結論から言うと以下の2つのタイミングです。
・トレーニング前
・トレーニング中
それぞれについて解説します。
トレーニング前
トレーニング前にBCAAを摂取することで、血中BCAA濃度が高い状態でトレーニングが始められます。
血中BCAA濃度を高める
BCAA摂取後の血中アミノ酸濃度の上昇を示したグラフ見てみます。
(出典:濱田広一郎ら:日本臨床栄養学会雑誌 2005 分岐鎖アミノ酸飲料の単回摂取に対する血中分岐鎖アミノ酸応答 改変)
この結果から、以下のことがわかります。
・摂取後15分後から顕著に上昇し始め、30分後にピークを迎える
・30分後のピークから徐々に減少
・BCAAを4,000mg摂取した群で顕著に上昇
よって、トレーニング30分前にBCAAを4,000mg程度飲んでおくと、トレーニングの開始時に最も血中BCAA濃度が高い状況で始めることができることがわかります。
[jin_icon_info color=”#e9546b” size=”18px”]トレーニング30分前に4,000mg摂取
血中BCAA濃度を高くしておくことで、パフォーマンス能力を保つことができます。
トレーニング中
また、トレーニング中に摂取することもおすすめです。
糖新生が起こるのを抑制する
トレーニング中は基本的に「糖」をエネルギー源として使っています。
ところがエネルギーが不足してくると「筋肉を分解してエネルギーを得ようとする」働きを起こします。
[jin_icon_info color=”#e9546b” size=”18px”]糖新生という作用です
筋肉のたんぱく質を分解してアミノ酸に変換。
それを糖に変えてエネルギーにしようとするのです。
筋トレで筋肉をつけようとしているのに逆に筋肉を減らしてしまいます。
運動中にBCAAを摂取することでこうした作用を未然に防ぐことができます。
BCAAそれ自体がエネルギー源になる
BCAAはそれ自体がエネルギーとして筋肉で使われるため、トレーニング中にBCAAを飲むことでエネルギー不足を防ぐこともできます。
また、運動中は血中の糖だけでなくアミノ酸もエネルギーとして使います。
¥この時にBCAAが優先的に使われます。
よって、運動中に不足しやすいBCAAを運動中に飲むのは正解だと言えます。
参考動画
こちらの動画が非常に参考になります。
僕もトレーニング中はBCAAとEAAどちらがいいか迷っていましたが、こちらの動画を見て「トレーニング中はBCAAだ」と納得できました。
動画中で解説している桑原さんはグリコでサプリメント開発に携わっており、日本のサプリメント界の第一人者です。
(出典:【トレ中はEAAよりBCAA!!】サプリメント開発の第一人者/桑原弘樹さんに学ぶ栄養学)
BCAA摂取タイミングのまとめ
まとめるとこうなります。
・トレーニング前
30分前に飲めばトレーニング開始時にピークでトレーニング可能。
・トレーニング中
運動中の筋分解を抑制。運動中のエネルギーにも。
BCAAはロイシンによる「筋たんぱく質合成促進効果」もありますが、このように「筋たんぱく質分解の抑制」という効果もあります。
その一方、タイミングを間違えると逆の効果になってしまうこともあります。
BCAAを朝飲んではいけない!

BCAAは朝飲むことはおすすめできません。
その理由と、対処法について解説します。
筋肉を分解してしまう
BCAAを朝飲んではいけない理由は、朝にBCAAを摂取すると筋肉を分解してしまうからです。
BCAAの主な作用の1つに「筋分解の抑制」があるのに、朝飲むとなぜ筋肉を分解してしまうのでしょうか?
朝は栄養が枯渇しているから
その答えは「朝は栄養が枯渇しているから」です。
夜寝てから朝起きるまでは基本的に栄養は摂りませんので、軽度の飢餓状態であるということになります。
そのため朝BCAAを飲んだ時には、筋肉のもととなる必須アミノ酸(EAA)が不足している状況であることが多いです。
EAAが不足している時にBCAAを飲むと、その他の6つの必須アミノ酸を「筋肉を分解して」作り出そうとします。
EAAが不足しがちな朝にBCAAはNG
タイミングには気をつけましょう。
対処法
では、筋分解をしないようにどのように飲んだらいいのでしょうか。
BCAA摂取前にたんぱく質(アミノ酸)を摂取
BCAA摂取前にたんぱく質(アミノ酸)を摂取しておくことでBCAAによる筋分解を防ぐことができます。
たんぱく質はアミノ酸の集合体です。
肉や魚、プロテインからたんぱく質を摂取すると、体内で分解されてアミノ酸になります。
消化・吸収の早いプロテインやEAAを先に摂取するのがおすすめ
よって、BCAAを摂取する前に筋肉のもととなるアミノ酸を摂取しておけば筋分解はされることはありません。
食事から摂るたんぱく質は?
こんな疑問もあるかと思います。
食事からたんぱく質を摂取してももちろんOKです。
ただ、食事では消化・分解に3時間程度時間がかかるので、その後飲んだBCAAの方が先に吸収されてしまう可能性があります。
いつどのくらい飲めばいい?
例えば以下の時間、量が目安です。
・ホエイプロテイン:1〜2時間前
・EAA:30分前
ホエイプロテインはたんぱく質の状態なので、消化が早いとはいえ1〜2時間はかかります。
一方EAAはアミノ酸の状態なので30分で吸収されます。
参考までに僕はトレーニング中にBCAAを摂取するので、筋分解を起こさないためにトレーニングの1時間〜1時間半前にホエイプロテインを摂取しています。
プロテインの効果的な摂取タイミングはこちらの記事で詳しく書いています。
≫プロテインはいつ飲む?筋トレの効果を最大化する飲み方を紹介!
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おすすめのBCAA

食事からでも、サプリメントからでもBCAAは摂取可能です。
ただ、サプリメントからの摂取をおすすめします。
食品に含まれるBCAA
参考までに、面白い表があったので載せておきます。ご覧の通り、食品からもBCAAは摂れるようです。

でも、BCAAの摂取したいのは以下のタイミングです。
・トレーニング前
・トレーニング中
上記の食品を①、②のタイミングで摂るのはなかなか現実的ではありません。
トレーニング前なら摂れるかもですが、30分でピークに達してしまうのでお腹が溜まった状態になってしまいますよね。
そんな時は、サプリメントを利用するのがおすすめです。
おすすめのBCAA:XTEND
やはり僕はBCAAを摂取するならサプリメントをおすすめします。
中でもおすすめしたいのがXTENDのBCAAです。
XTENDについての詳細、レビューに記事はこちらで詳しく書いています。
≫XTEND(エクステンド)のBCAAを飲んでみた感想!【徹底解説】
コスパ最高です。筋トレYOUTUBERの多くも利用しており、間違いはないです。
おすすめの味は「ブラッドオレンジ」です。
アセロラのような味がして、トレーニング中にドリンク代わりにゴクゴク飲めます。
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まとめ:BCAAは摂取タイミングで効果が変わる

今回は「BCAAの摂取タイミング」について解説してきました。
体内の栄養状況によってBCAAは筋分解を抑制することもあれば、筋分解を促進してしまうこともあります。
タイミングに気を付けて飲むようにしましょう。
今回は以上です。
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