身体を変えたいと思い、本格的にジムに通い始めた方、家でトレーニングをするためにダンベルを買った方もいらっしゃるかと思います。
こんな疑問にお答えする記事を用意しました。
ダンベルは片方ずつ行えるということから可動域いっぱいに動かすことができるという点で非常に優れています。
今回は筋トレ初心者の方に向けて、筋トレ歴2年で週5回ジムに通う僕がおすすめするダンベル種目を6つ紹介します。
目次*Contents*
バーベルとダンベルの違いと特徴

バーベルとダンベルの違いについて、まず理解しておきましょう。
バーベル
バーベルとは両端にウエイトプレートを取り付ける金属製の長いシャフトを指し、主に両手で扱います。
バーベルの主なメリットを下記に挙げてみます。
重い重量を扱うことができる
ベンチプレスやスクワット、デッドリフトなどの100kgを超える重量もバーベルでは扱うことができます。
高重量を扱う際にはバーベルの方が向いています。
一般的なジムではダンベルは重くても40kg程度なので両方でも80kg程度しか扱えませんが、バーベルであれば200〜300kgも扱うことができます。
バーベルの方が扱いやすい種目がある
例えば、スクワットやデッドリフトなどはバーベルの方が扱いやすいです。
スクワットは肩にバーベルを担いで行いますが、ダンベルだとこの動作は難しいです。
デッドリフトもダンベルでできなくはないですが、重量を扱えないのと、床引きがやりにくい点で向いていません。
ダンベル
一方ダンベルとは、このようなものです。
バーベルと同様に、両端にウエイトプレートを取り付けるものもあれば、もともと固定式でついているものもあります。

ダンベルはシャフトが短いのが特徴で、基本的に片手ずつそれぞれ持って扱います(両手で扱うこともあります)。
主なメリットは下記です。
可動域を大きくとることができる
ダンベルの大きなメリットは「可動域を大きくとれる」ということです。
バーベルは身体に当たるところまでが可動域です。
しかしダンベルは両手がそれぞれ独立しているため、身体が可動域の停止ポイントにならないので広く動かすことができます。
筋肉のバランスを整えやすい
また、それぞれが独立しているので筋肉のバランスを整えるのに向いていると言われています。
例えばバーベルは両手で扱いますが、力の強い方が弱い方をかばってより強い力を出そうとします。
つまり力の強い方により高い負荷がかかっていることになります。
この状態が続くと、片方だけが発達してしまうことがあります。
ダンベルだと独立しているので、両方が同じだけの負荷がかかることになり、不均衡状態になりません。
筋肉のバランスが片方に寄っていると感じたら、ダンベル種目を多めに増やすのも一つの手です。
バーベルとダンベルはどっちがいいの?

特に筋トレ初心者の方は「バーベルとダンベルどちらがいいのか?」と一度は考えると思います。
結論から言うと「どちらも同じくらい効果的」だと言うことです。
「バーベルとダンベル」はどちらも長所と短所があり、どちらがいいと言い切ることはできません。
ただ、それぞれのメリットやデメリットを把握しておくことは、筋トレをこれからやる上で違ってきます。
それぞれの長所をいいとこ取りするトレーニングができれば一番いいですね!
筋トレ初心者におすすめのダンベル種目【6選】

筋トレ初心者の方におすすめの僕が厳選したダンベル種目6選を紹介します!
さて、それではここから筋トレの初心者におすすめのダンベル種目を6つ紹介していきます。
- サイドレイズ(ラテラルレイズ)
- ワンハンドローイング
- ダンベルフライ
- インクラインカール
- フレンチプレス
- リアレイズ
これだけで上半身のほとんどを鍛えられるメニューになっています。
サイドレイズ(ラテラルレイズ):肩(三角筋中部)
サイドレイズ(ラテラルレイズ)は肩幅をつくる肩の三角筋中部を鍛える種目です。
まずはこちらの源ちゃん(@GENT Fitness)さんの解説動画をご覧ください。
サイドレイズ(ラテラルレイズ)とは
サイドレイズはダンベルを両手に持ち、地面と水平(lateral=ラテラル)になる程度の高さまで持ち上げる(raise=レイズ)ことからラテラルレイズとも呼ばれます。
三角筋は前部・中部・後部の3つに分かれていますが、サイドレイズは特に「中部」を鍛える種目になっています。
ご覧いただいてわかる通り、この種目はダンベルだからこそできる種目です。
逆三角形の底辺をつくる
また、肩の中部というのは逆三角形の底辺である「肩幅」をつくる上で非常に重要な部位ですので、初心者の方におすすめの種目に挙げました。
中・上級者の方のほとんども取り入れている種目ですが、僕自身もそうであったように、フォームのコツを掴むのが少々難しい種目でもあります。
サイドレイズのやり方
サイドレイズのやり方のポイントは以下の3点です。
- ダンベルを持ち、身体の横に持ってくる
- 身体に対して真横に地面と水平となる程度まで挙げる(肘は軽く曲げる程度)
- この動作を繰り返す
ダンベルは軽く握り、小指側から挙げるのがポイントです!
サイドレイズの注意点
肩の筋肉は肘関節や肩関節、首の筋肉、肩甲骨など多くの要素が関係してきます。
そのため、やっているつもりでも肩以外の筋肉に入ってしまうことがあるので注意が必要です。
- 肩をすくめないようにする(僧帽筋を使わない)
- あまり高く挙げすぎないようにする
- 手首を挙げないようにする(手首の力を抜く)
- 挙げた時に肘が正面を向いているようにする(上を向かないようにする)
初心者の方は、初めのうちからメニューに取り入れ、徐々に自分に合ったフォームを見つけていくことをおすすめします。
ワンハンドローイング:背中(広背筋)
ワンハンドローイングは広背筋を鍛えるトレーニングで、片手(ワンハンド)ずつ行います。
Sho(@Sho Fitness)さんの解説動画がとてもわかりやすいです。
ワンハンドローイングとは?
ワンハンドローイングもダンベルだからこそできる種目です。
片手ずつ行うので、より大きな可動域を動かすことができ、広背筋を片方ずつ効率的に鍛えることができます。
背中の「厚み」をつくる種目として用いられます。
懸垂やラットプルダウンは主に背中の「広がり」をつくる種目として用いられるのに対し、ローイング系の種目はこのワンハンドローイングも厚みをつくるメニューとしてトライしましょう。
ワンハンドローイングのメリット
背中を鍛える種目として、バーベルを使った「ベントオーバーロー」という種目もありますが、バランスを取るのが難しくて初心者には向いていません。
片手ずつ行うことによって、もう片方で支えることができるのでバランスが取りやすいのがこの種目のメリットです。
ワンハンドローイングのやり方
ワンハンドローイングのやり方のポイントは以下の4つです。
- ダンベルを持ち、ダンベルを持たない方の手と足をベンチ台に置く。
- 背骨は水平にまっすぐに保つ。
- 足幅は肩幅よりも少し広め。足と手で直角三角形をつくる意識。
- 肘を腰に向かって弧を描くように挙げる(ダンベルではなく肘を挙げる意識)
背中に効くのがわかるまで時間がかかるかもしれませんが、とにかく「背中に効かせる」ということを意識するようにしましょう!
ワンハンドローイングの注意点
ワンハンドローイングは、フォームに慣れるまでは腕に効いてしまうかもしれません。
以下の点に注意してみてください。
- 肩をすくめないようにする(僧帽筋を使わない)
- 体を捻らないように、肘を引きすぎないようにする
この動画を繰り返し見て、何回も練習しながらフォームを覚えていきましょう!
ダンベルフライ:胸(大胸筋)
ダンベルフライは大胸筋を鍛える種目です。
こちらはJin(@I’M BODY Jin)さんの解説動画が非常にわかりやすいです。
ダンベルフライとは?
筋肉は「収縮」と「伸長(=ストレッチ)」を繰り返して伸び縮みしています。
バーベルでの大胸筋トレーニングだと、充分なストレッチが効く前にシャフトが身体にぶつかってしまいます。
この種目ではダンベルを使うことによって可動域を大きくとることができ、特に大胸筋への「ストレッチ」を効かせることができます。
言ってみれば、この種目もダンベルだからこそできるトレーニングと言えます。
ダンベルフライのやり方
ダンベルフライのやり方のポイントは以下の6点です。
- 座った状態でダンベルを持ち、一度膝の上に乗せる(オンザニー)
- 倒れこむと同時に腕を伸ばし、ダンベルを挙げる
- 肩甲骨を寄せ、胸を張る(ヨリムネハル)。お尻と肩甲骨でアーチを作る
- 胸に負荷を乗せる
- 胸を寄せるように挙げる(収縮を感じたらそこで止める)
- 胸を開くように下ろす(ストレッチを効かす)
しっかりとストレッチが効いていることを感じましょう。
ダンベルフライの注意点
ダンベルフライの際には、以下の点に注意してください。
- 下ろす時に開きすぎない(肩のフロントを痛めやすくなる)
- 下ろす位置はベンチ台と平行になるくらい
- フルパワーの70%くらいの重量で始める
重すぎる重量を扱うと筋肉が過度に伸ばされ、怪我のリスクが高まりますので注意しましょう。
フォームを意識して、まずは軽い重量から扱っていきましょう。
インクラインカール:腕(上腕二頭筋)
インクラインカールはインクラインベンチ台を使って上腕二頭筋を鍛える種目です。
僕の尊敬する魁門(@かいと【筋肉日記】)さんの動画をご覧ください。
インクラインカールとは?
上腕二頭筋を鍛えるトレーニングとして、バーベルカールなどもありますが、インクラインでダンベルカールを行うことであらかじめ上腕二頭筋にストレッチがかかった状態から動作を始めることができます。
そのため、バーベルカールよりもストレッチがかかりやすいのが特徴です。
インクラインカールのやり方
インクラインカールのやり方のポイントは以下の3つです。
- インクラインベンチ台を45度に設定する
- 肘を固定して行う
- 腕を伸ばしてストレッチがかかっていることを意識する
反動は使わず、機械が動いているように丁寧に行うとより効きます!
インクラインカールの注意点
インクラインカールの際には以下の点に注意してください。
- インクラインベンチ台を浅くしすぎない
- 高重量を扱わない
この種目に重量は必要ないです。10kg以下の重量でしっかり効かせるようにしましょう!
インクラインベンチ台があれば家でも
インクラインベンチ台があれば、自宅でも取り入れることができる種目です。
気になる方は以下の記事を参考にしてみてください!僕自身、家に導入しています。

フレンチプレス:腕(上腕三頭筋)
フレンチプレスは、オーバーヘッド・トレイセップス・エクステンションとも呼ばれます。
上腕三頭筋を鍛えることができる種目です。
フレンチプレスはMen’s ダイエットコーディネータYoshiさんの動画でとてもわかりやすく解説されています。
フレンチプレスとは?
この種目は1つのダンベルを両手で持って行う珍しい種目です。
ベンチ台を使って行うこともありますが、Yoshiさんが動画で行っているように、立った状態でも行うことができます。
実は上腕三頭筋は上腕二頭筋よりも大きい筋肉です。
腕を太くしたいなら、上腕三頭筋を鍛えるのが効率的かもしれませんね!
フレンチプレスのやり方
フレンチプレスのやり方のポイントは以下の5つです。
- ウエイトプレートに掌を乗せ、その上にもう片方の掌を乗せる
- 頭の後ろにダンベルを持ってくる
- 肘を軽く曲げたところから動作を始める
- 肘をゆっくり下げる(ストレッチが効いているのを感じるように)
- 上に挙げる(④・⑤を繰り返す)
「肘の位置」を動かさないようにすると、上腕三頭筋(二の腕の裏)にめちゃくちゃ効きます。
フレンチプレスの注意点
フレンチプレスをする際には、以下の点に気をつけてください。
- 肘は開きすぎず、締めすぎない
- 挙げる時に肘を前方に動かさない
- 直線で挙げるように意識する
どうしても肘が前方に動きやすいので、動かさないように意識してみてください!
リアレイズ:肩(三角筋後部)
リアレイズは三角筋の後部(リア)を鍛える種目です。
こちらも魁門(@かいと【筋肉日記】)さんの解説動画がわかりやすいです。
リアレイズとは?
リアレイズはベンチ台を使わずに行う種目もありますが、今回はベンチ台を使ったリアレイズの紹介になります。
この三角筋後部(リア)という部位は横から見たときの丸い肩をつくる大切な筋肉です!
バーベルを使って鍛えることが難しいので、基本的にはダンベルかマシンを使っていきます。
リアレイズのやり方
リアレイズのやり方のポイントは以下の4つです。
- ベンチ台に傾斜をつける(ダンベルと手が地面につかない高さに調節)
- 肩甲骨を開き、肘を外側に捻る(開く)
- 手首は正面を向くようにする
- ダンベルを外側に広げるように挙げる
ゆっくり収縮を感じるように挙げていきましょう!
リアレイズの注意点
リアレイズをやる際には以下の点に注意してください。
- 肩甲骨が寄らないようにする
- 挙げる際、肘を肩のラインより前で挙げる
- 重量は軽い重量から行う
肩甲骨が寄ってしまうと、僧帽筋(肩と首の間の筋肉)を使ってしまい、リアに入らなくなってしまうので、開くようにしましょう。
あまり重い重量は扱えないので、初心者の方は3〜4kgくらいから始めてみるといいと思いますよ!
まとめ:この6種目で上半身はほぼ制覇できます

今回は、ダンベルとバーベルの違いと特徴、初心者におすすめするダンベル種目を6つ紹介してきました。
<まとめると下記になります。
1.サイドレイズ(ラテラルレイズ):肩(三角筋中部)
2.ワンハンドローイング:背中(広背筋)
3.ダンベルフライ:胸(大胸筋)
4.インクラインカール:腕(上腕二頭筋)
5.フレンチプレス:腕(上腕三頭筋)
6.リアレイズ:肩(三角筋後部)
これらのトレーニングだけで上半身のほとんどを鍛えることができます。
ジムや家トレで何をしたらいいかわからないという方は是非取り入れてみてください。
可変式ダンベルとインクラインベンチ台があれば、これらがほぼできますよ。