・糖質はいつ摂ればいいんだ?
・マルトデキストリンってよく聞くけどなんだ?
こんにちは、shimeji(@shimejiblog)です。今回は、こんな「糖質」に関する記事を用意しました。
本記事の信頼性
この記事を書いている僕はこのような人間です。
✅大学院で分子筋運動生理学を専攻、分子レベルでの筋肉の研究経験あり
✅会社員として働きながら週4回ジム通い
✅4ヶ月半でベンチプレスのMAXは45kgから100kgに
現在筋トレ歴2年でベンチプレスのMAXは110kg挙げられるようになりました。
糖質と筋トレは非常に密接な関係です。
摂取タイミングや具体的な摂取量、マルトデキストリンについて解説していきます!
本記事の内容
・糖質と筋トレの深い関係
・糖質の摂取タイミング
・マルトデキストリンとは?
目次*Contents*
糖質と筋トレ

糖質と筋トレは非常に重要な関係にあります。
糖質無くしては筋トレを語れない、そう言っても過言ではないです。
糖質とは?
そもそも糖質とはなんでしょうか?
まずはここからおさらいしていきましょう。
糖質=炭水化物
(出典:素早くエネルギーとなる糖質|大塚製薬 より一部引用)
糖質と言っても、大きく3つに分類されます。
①単糖類:ガラクトース・グルコース(ブドウ糖)・フルクトース(果糖)
②二糖類:スクロース(ショ糖)・マルトース
③多糖類:デンプン・グリコーゲン
でも、これは別に覚えなくてもOKです。3種類あるんだ、くらいに覚えておいてください。
炭水化物=糖質+食物繊維
3大栄養素の1つである炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものを指します。
食物繊維は胃で消化されず、体内に吸収されることはありませんので、筋トレ業界では食物繊維のことはあまり考えずに捉えられることが多いようです。
よって、「糖質=炭水化物」を指すことが非常に多いです。
ですので、トレーニングをする上では「糖質を摂れ」と聞いた際には「炭水化物を摂ればいいんだな」と思っていただいてOKです。
なぜ筋トレに糖質は必要?
結論から言うと、糖質は身体を動かす一番のエネルギー源だからです。
特に、筋トレのような激しく筋肉を酷使するような運動の際にはこの「糖質」がメインのエネルギー源となります。
糖質を摂取すると、胃で消化されて「糖(ブドウ糖)=グルコース」になります。
この「糖」が小腸から吸収され、血液に乗って全身の組織に運ばれ、筋肉など身体を動かすエネルギー源として使われていきます。
また、体内にはもともとある程度の「糖」を溜め込み、利用する機能もあります。
糖は溜め込むのに限界がある
必要以上に摂取した「糖」は体内に蓄積されるかというと、そうではありません。
必要以上に摂取した分は、中性脂肪として蓄積されます。この方が身体にとっては省エネルギーになるからです。
これがご飯やラーメンなどの炭水化物の摂りすぎで、脂肪がつく理由です
体内に溜め込める糖はある程度決まっています。
①筋肉:300g程度。筋肉を動かすエネルギー源として使われる。
②肝臓:100g程度。脳や内臓を動かすエネルギー源として使われる。
上記ですね。
それぞれ①筋グリコーゲン、②肝グリコーゲンと呼ばれています
合計400gの糖になりますが、糖は1g=4kcalなので、1,600kcal分しか貯蔵されていません。
一般男性の1日の消費カロリーは2,000kcal程度です
筋トレをするのであれば不足する可能性があります。
よって、食事やサプリメントから糖質を摂取する必要があります。
糖質の摂取タイミング

糖質を摂取する必要性はおわかりいただけましたでしょうか。
全てに共通するのは、糖質摂取をしっかりとしたタイミングでできていないと、筋肉が分解されたり、筋肉の合成が起こりにくい状態になってしまうということです。
ではここからは、具体的に下記の項目について解説していきます。
①糖質摂取のタイミング
②どのくらいの量を摂取すべきか
トレーニング前
トレーニング前の糖質摂取はもっとも重要なタイミングと考えてください。
空腹のままトレーニングは辞めましょう
この状態では、筋肉のたんぱく質を分解して運動中のエネルギーを生み出そうとしてしまいます。
トレーニング前が重要な理由
トレーニング前に、トレーニングで使う分のエネルギーが満たされている状態にしておく必要があります。
トレーニング前に糖質を摂取する理由は、トレーニング前に摂取した糖質が消化・吸収され、トレーニング中のエネルギー源として使われるからです。
上記で説明した「筋グリコーゲン」はいわばグルコースが固まった状態です。
この状態では使うことができないので、使う際には分解して「ブドウ糖」に変える必要があります。
一方、食事によって摂取した糖質は、消化・吸収を経て「ブドウ糖」になって血流に乗って全身に運ばれます。
よって、運動中は筋グリコーゲンではなくこの血中のブドウ糖を優先的に使うことになります
何時間前に食べればいい?
消化時間を考慮して、1〜2時間前に摂取するようにしましょう
といっても、糖質(=炭水化物)を「何から摂るか」によって時間は前後します。
トレーニング前に糖質を摂らなきゃ!と思うあまり、トレーニングの直前(10〜20分前)におにぎりやパンを食べるのはNGです。
糖質を直前に摂ってしまうと、トレーニング中のパフォーマンスを下げてしまう可能性があります
直前すぎてしまうと、胃に負担がかかり、消化不良を起こしてしまいます。
また、消化・吸収にエネルギーを使ってしまうため、本来筋肉で使うはずのエネルギーを使うことができず、パフォーマンスが悪くなってしまいます。
タイミングによってトレーニング効果を高めることもできれば下げてしまうこともあるので、1〜2時間前には食べるようにしましょう!
ちなみに、トレーニング前はたんぱく質を摂取するゴールデンタイムでもあります。
糖質と合わせてたんぱく質も摂るようにしましょう!
プロテインの効果的な摂取タイミングはこちらの記事で書いています。
何を食べればいい?
具体的には脂質が少なく、消化吸収の良い炭水化物を摂取しましょう。
✅複合炭水化物:白米・うどん・さつまいもなど
✅単純炭水化物:バナナ・マルトデキストリンなど
時間に余裕がある際には、ご飯やうどん、さつまいもなどの複合炭水化物を摂るようにしましょう。
あまり時間がなく、トレ前1時間以内に食事をする際にはバナナやマルトデキストリンなどのすぐにエネルギーに変わる単純炭水化物を摂ることをおすすめします。
菓子パンは脂質が多く含まれているため、消化・吸収に時間がかかったり、消化不良を起こす可能性があるのでトレ前に食べるのは控えましょう
どのくらいの量食べればいい?
その日のエネルギーの摂取状況にもよりますが、およそ下記の摂取量が目安になります。
体重kg×0.8〜1g程度(体重70kgの人=56〜70g)
炭水化物が56〜70gの場合、例えば下記のような目安になります。
・白米:150〜200g程度
・おにぎり:1〜2個程度
・さつまいも:中くらい1本程度
・バナナ:3本程度
消化・吸収には個人差がありますので、これらでトレーニング中にまだ胃もたれがする、と感じる場合は「ウイダーinゼリー」などの「カーボドリンク」などを利用するといいでしょう!
僕は、トレ前に固形物を摂ってしまうと気持ち悪くなってしまうのでマルトデキストリンを使っています(胃が弱い)
トレ前にはたんぱく質を摂るゴールデンタイムでもあるので、プロテインにマルトデキストリンを50gほど混ぜて飲んでいます。
トレーニング中
トレーニング中は減量中でなければ摂ることをおすすめします。
もし、トレーニング前に糖質が摂れていないようであれば、トレーニング中に摂ることが必要になります!
トレーニング中に糖質を摂取する理由も、エネルギー不足を防ぐためです
トレーニング中は吸収が早く、すぐにエネルギーとして使える糖質を摂るようにしましょう。
何を摂ればいい?
トレーニング中ですので、基本的に「固形物」はNGです。
おにぎりやバナナなどをトレーニング中に食べるのはおすすめできません。
理由は、消化不良になり、パフォーマンスが下がってしまうからです。
というか、そもそもジムでおにぎり食べながらトレーニングはモラル的にNGのような気も…
トレーニング中はマルトデキストリンやクラスターデキストリンといったサプリメントやポカリスエットなどのスポーツドリンクで糖質を摂るのがおすすめです。
僕はトレーニング中には筋分解を防ぐために、下記の特製ドリンクを飲んでいます。
ちなみに、僕は減量中はトレーニング中の糖質は摂らないようにして、その分トレーニング前にしっかり十分な糖質を摂るようにしています!
とはいえ、トレーニング中はエネルギーが不足しないように吸収の良い糖質の摂取をおすすめします
増量中はトレ中にもマルトデキストリンを摂りますが、めちゃくちゃ動けます笑
トレーニング後
トレーニング前の次に重要ですね!
トレーニング後に飲むのは、トレーニング前・中のような「エネルギーの補給」や「筋分解の抑制」とは違い、以下の理由によるものです。
<トレーニング後に糖質を摂取すべき理由>
たんぱく質の吸収効率を増加させるため
どういうことか、解説します。
キーワード:インスリン
たんぱく質の吸収効率を増加させるため、と聞いて「どういうこと?」と思われるかもしれません。
キーワードは「インスリン」です。
インスリンは、血糖値を下げる唯一のホルモンです
糖質を摂取してから血糖値が上がる過程は下記の通りです。
①食事やサプリメントから糖質を摂取する
↓
②胃で消化され「糖(=ブドウ糖)」になる
↓
③小腸で吸収される
↓
④「糖(=ブドウ糖)」が血液に乗って全身に運ばれる
↓
⑤血糖値(血液中の糖の値)が上がる
上記の順序で血糖値が上がりますが、上がり過ぎるのを防ぐために「インスリン」が分泌されます。
インスリンが分泌されると、血中の糖を筋細胞や脂肪細胞に取り込むことで血糖値を下げる働きが起こります。
インスリンがたんぱく質を取り込む
この時、糖を取り込む働きのある物質が活発になります。
この状態の時に、糖とともにたんぱく質も筋細胞内に取り込まれます。
そのため、トレーニング後にたんぱく質とともに糖質を摂取することでインスリンが分泌され、たんぱく質がより取り込まれるようになります
糖質は吸収の早いものを
よって、この時に摂取する糖質は「吸収の早いもの」にしましょう。
具体的にはバナナやマルトデキストリンです。
上記の理由から、これらをたんぱく質とともに摂るようにすることをおすすめします
吸収に時間のかかるご飯やパンを食べると、インスリンが分泌されるまでに時間がかかってしまいます。
プロテインにマルトデキストリンを溶かして飲むのがいいでしょう!
おすすめのサプリメント
これまでのトピックに何度も登場してきましたが、「糖質摂取のサプリメント」として僕は下記商品を圧倒的におすすめします。
マルトデキストリン
マルトデキストリンとはデンプンを酵素分解したデキストリンのことで、炭水化物の一種です。
とはいえ難しいと思いますので「マルトデキストリン=炭水化物」と考えて問題ありません。
糖質の中で、吸収と代謝の効率が一番いいのはグルコース(ブドウ糖)です。しかし、ブドウ糖は甘味が強く、一度に大量に摂るのには向いていません。
一方、マルトデキストリンはほんのり甘味を感じる程度(甘さは砂糖の約10分の1)なので、量の摂取が容易です。グルコースと同程度速く吸収され、即エネルギーになります。グラムあたりのカロリーや消化・吸収の効率は砂糖と同等なので、甘さを気にせずエネルギーを補充することができます。
(引用:株式会社HプラスBライフサイエンス)
マルトデキストリンは「粉あめ」とも言われ、多くのトレーニーに使われているサプリメントで、もちろん僕も使っています。
マルトデキストリンのメリット
マルトデキストリンを使うメリットは下記の通りです。
・純粋な「糖質」を得ることができる(たんぱく質・脂質が含まれていない)
・水やドリンクに溶けやすく、味を邪魔しない
・砂糖の1/10の甘味のため、一度に多くの量を摂取できる
・吸収が早く、すぐにエネルギーに変換される
・安価に入手できる
マルトデキストリンはメリット多すぎ、コスパ高すぎです。
引用の通り、甘みは砂糖の1/10。
「粉あめ」と言われますが、少し甘みが増す程度なので一度に量をたくさん摂ることができます。
1kgで800円程度と安価な上、2ヶ月ほど持ちますので1ヶ月400円ですね
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マルトデキストリンの使い方
筋トレの場において、マルトデキストリンは下記のようなタイミングで飲むことをおすすめします。
実際、僕もこのタイミングで使用しています。
①トレーニング中のBCAAドリンクに溶かす
②トレーニング前後のプロテインに溶かす
とても溶けやすく、味にクセもないのでドリンクに溶かして飲むのが一般的です。
即エネルギーになるため、トレーニング前・トレーニング中の栄養補給に非常に効果的です。
また吸収が早く、血糖値を素早く上げるので、トレーニング後のインスリン分泌を促す効果もあります。
▲1kg1000円以下で購入できるのでコスパ最高です。袋にはジッパーがついており、保存にも便利です。
マルトデキストリンを使ったレビューはこちらで詳しく書いています。
まとめ:糖質摂取はタイミングが重要

糖質摂取はタイミングが重要です。
特に、トレーニング前の糖質摂取はタイミングによってパフォーマンスを上げることも下げることもあります。
うまくサプリメントも使いながら筋トレを効率化していきましょう!
今回は以上です。