最近部屋の環境やインテリアを揃えていくにあたって、椅子の存在ってものすごく大きいと思ってきました。
椅子以上にデザイン性や使用感を感じる家具ってあんまりないんじゃないかと思うんです。それはおそらく椅子は実際に身体に触れるものであるから。
机やベッドも身体に触れますが平らである必要があるなど椅子ほど自由なデザインにはならないと思います。

実際、今の僕の部屋の中心となっているのがパントンチェアです。椅子はインテリアの中心に十分なり得ると思います。
買った当初は知識がなく、僕が買ったのは正式にはvitra社の正規品ではなく、リプロダクト品になるのですが、デザイン性については非常に気に入ったチェアになっています。
このチェアに出会ってからいわゆる「名作チェア」と呼ばれる椅子に非常に興味を持ち始め、調べていくうちに「これいいな!」というものがいくつか出てきたので紹介したいと思います。
目次*Contents*
なぜ名作チェアは素晴らしいのか

これまで多くの椅子が世に出ているわけですが、当然名作チェアと呼ばれるものとそうでないものがありますね。
名作チェアが名作と呼ばれる大きな理由、所以は「当時の常識を覆したもの」であると言われています。例えばこれまでにない素材を使ったり、製法を編み出したり、加工を施したりして、これまでの常識ではつくりえなかったデザインになった椅子が名作として後世に語り継がれている、ということのようです。
他の例を挙げると、例えばそれまでは椅子は木製が当たり前だったところから、金属を加工して椅子に使用する技術が開発されると金属を使った椅子が生まれるようになります。
今では金属を使った椅子は体育館のパイプ椅子など、ごくごく当たり前だと思うのですが、当時のそうした技術がなかったら今のパイプ椅子はなかったかもしれません。
その時代の最新技術が詰め込まれた傑作であり、当時考えられなかった常識を覆した椅子が「名作チェア」と呼ばれているのではないでしょうか。
では、実際にここからは現代でも入手可能なもので、シンプル&ミニマル好きな僕が気になっている「名作チェア」について触れていきます。
気になる「名作チェア」8選
パントンチェア

名称 | パントンチェア |
製作者 | ヴァーナー・パントン |
制作年 | 1967年 |
正規取扱店 | http://www.vitra.com/ |
世界初のプラスチック一体型のチェアであり、20世紀のデザインを象徴するデザインと言われています。

正規品にはしっかりと”Vaner Panton”の刻印が入っています。
photo : vitra
僕自身、最初にこの椅子を見たときにそのデザイン性に目を奪われました。デザイン性の塊みたいな形ですよね。
photo : vitra
そして2021年にカラーがリニューアルされ、現代の生活に合うカラーリングが追加されました。淡いピンクやミントグリーン、そしてシックなボルドーなど確かにインテリアに組み込みやすい色味になっているように思います。
photo : vitra
さらに形状も現代のニーズに合わせて改良されたとのこと。
正規品であっても名作チェアの中では比較的手に届きやすい価格帯なので、パントンチェアは必ず手に入れたいと思っています。
ヒロシマ

名称 | ヒロシマ |
製作者 | 深澤直人 |
制作年 | 2008年 |
正規取扱店 | http://www.maruni.com/jp |
僕と同じ山梨県出身のデザイナー深澤直人さんがデザインしたアームチェア。
Appleの本社「アップル・パークに」数千脚導入されたことでも知られていますね。あの洗練されたデザイン性を持つアップルが取り入れるということはそれだけデザインや製品の質が認められたのだと思います。

素晴らしすぎませんか?知らない人が見たら普通の椅子と思うかもしれないですが、そのシンプルでありながら無駄のないデザインは飽きの来ない素晴らしい椅子になっていると思います。
Yチェア

名称 | Yチェア |
製作者 | ハンス・J・ウェグナー |
制作年 | 1950年 |
正規取扱店 | https://www.carlhansen.com/ja-jp |
北欧家具の中でも特に人気の高い椅子の1つと言われているYチェア。日本の住居にもしっくりくるデザインだと思います。
この椅子の特徴は、座面には紙の繊維を結って作られたペーパーコードという糸を使って編み込まれており、独特の柔らかい座り心地を感じることができるようです。
一度座ったことがあるのですが座面比較的広く、背中のカーブのおかげでゆったりと座ることができそうです。
S33

名称 | S33 |
製作者 | マルト・スタム |
制作年 | 1926年 |
正規取扱店 | https://flacedesign.com/ |
こんなにシンプルかつミニマルで洗練されたデザインが今から約100年前に完成していたということに驚きます。
この椅子の特徴は後ろ足のない「キャンティレバー」が採用され、独特のクッション性のある座り心地が表現されたことのようです。
1920年代に金属を曲げる技術ができるようになり、こうしたデザインが可能になったということを考えると、当時の最新鋭の技術が詰め込まれたこの椅子にはより魅力を感じます。
バルセロナチェア

名称 | バルセロナチェア |
製作者 | ミース・ファン・デル・ローエ |
制作年 | 1929年 |
正規取扱店 | https://www.knolljapan.com/showroom/ |
こちらも一度は見たことのあるチェアなのではないでしょうか。20世紀を代表する名作チェアには必ずといっていいほどラインナップされているように思います。
こちらもLC2と同様、一人がけソファのような使い方になるのかと思いますがよりリラックスシーンで使うことができそうです。
別売りでオットマンとしても使えるスツールがあるようなので組み合わせて使ったら最高の仕様になりそうです。
LC2

名称 | LC2 |
製作者 | ル・コルビジェ ピエール・ジャンヌレ シャルロット・ペリアン |
制作年 | 1928年 |
正規取扱店 | http://www.cassina-ixc.jp/ |
結構日本のドラマで社長室などのシーンで見ることもあるのではないでしょうか。チェアというより1人がけソファに近いかもしれませんね。
これはどう見ても高級感&かっこいいの権化みたいなデザインですね。革にステンレスフレームで非常にミニマルなデザインに感じます。
狭い部屋に置いたら圧迫感が出そうなので、広い部屋に住むことができたらぜひ取り入れたい椅子です。
セブンチェア

名称 | セブンチェア |
製作者 | アルネ・ヤコブセン |
制作年 | 1955年 |
正規取扱店 | https://fritzhansen.com/ |
普通のシンプルな椅子のようにしか見えないのですが、名作チェアとして名を馳せているのには当然理由があります。
当時としては座面と背面が一体になっている椅子は製造自体が難しかったとされていたのですが、7枚の合板を使った独特のしなりのある木材を使用することで三次曲面的に一体型の椅子に成功。
デザインもシンプルなので、ダイニングテーブルに複数おいても映えそうです。
アントチェア

名称 | アントチェア |
製作者 | アルネ・ヤコブセン |
制作年 | 1952年 |
正規取扱店 | https://fritzhansen.com/ |
セブンチェアのデザイナーであるヤコブセンの作品ですが、実はセブンチェアよりも以前に作られていた椅子になります。
名前の通り「蟻」に似ているフォルムをしていますよね。こちらもセブンチェア同様に背面・座面一体型の当時最新鋭の技術が使われた名作チェアです。
軽くて気軽に使うことができそうです。
名作チェアは奥深い!

名作チェアは本当に奥深いと思います。
先ほども触れた通り、名作チェアと呼ばれるのには当時の常識を覆す何かしらの技術があり、その時代を象徴しているものということになります。
本当にいいものはずっと使い続けられるものだと思いますので、自分に合った椅子を選んで長く使っていきたいと思っています。
おすすめのチェアがあればぜひTwitterやInstagramにてコメントくださいね。