しめじです。今回は、下記のような疑問にお答えします。
筋トレを始める前は誰でも不安です。始めたはいいものの途中で「挫折」しないためにも、最低限の知識をお伝えします。
かくいう自分がどんな人物なのか、簡単に自己紹介をします。
大学院2年から筋トレを始める。大学院では筋肉と脂肪について研究。
体育学修士取得。
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ベンチプレス45kgから4ヶ月半で100kgを達成
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体重77kgから67kgまで10kgの減量に成功

ざっと上記のようになります。今は筋トレ歴2年になりました。始めてから週4〜5回のペースでジムに通っています。理想にはまだ程遠いですが、身体の見た目も変わったように思います。大学院で学んだ「骨格筋の肥大メカニズム」を理解したことや、脂肪だけを落とす食事を独学したことで、割と知識を持てるようになってきました。
今回はそんな筋トレを始めたい初心者の方向けに、筋トレ初心者が知っておくべき筋トレの始め方について解説していきます。
実際僕自身が初心者だった頃の自分に向けてのメッセージも込めて。。
筋トレを始める前に最低限知っておきたい4つのこと

僕が過去の自分に対して「筋トレを始める前に最低限知っておきたいこと」をいうとするならば、下記の4点になります。
✅筋肉が肥大するメカニズムを知る
✅身体(見た目)が変わるのには半年かかる
✅トレーニング以上に食事が重要
✅おすすめの筋トレメニュー
上記を順に解説していきます。
筋肉が肥大するメカニズムを知る
まずは筋トレをして、どのように筋肉が肥大するか、そのメカニズムを知ることが重要です。
(出典:https://tekibo.net/biology-43/)
筋肉は数千から数十万という筋線維が束になって構成されています。この筋線維はさらにひとつの筋原線維が束になってできています。この筋原線維をさらに細分化するとアクチンフィラメントとミオシンフィラメントという筋タンパク質からできています。
つまり筋肉の最小単位は「筋タンパク質」であり、この筋タンパク質の合成を高めることで筋肉の肥大が起こる、ということになります。筋タンパクの合成を高めるとは、下記のようなことになります。
筋タンパク合成>筋タンパク分解
体内では、常に筋タンパクの「合成」と「分解」を絶え間なく繰り返しています。筋肥大を起こすためには、合成が分解を上回るようにする必要があります。
もっと細かくいうならば、合成を高めるスイッチとなるmTORと呼ばれるタンパク質キナーゼを増加させることが筋肥大に効果的ということが知られていますが、少し難しいのでこれはまた別の機会に。
筋トレは筋肉を壊す行為
「筋トレ=筋肉が成長(肥大)する」と思っていませんか?間違いではありませんが、筋トレの役割は「筋繊維の破壊」です。筋繊維の破壊=筋タンパク質の分解ということになります。
つまり、筋トレはあくまで筋肉を壊して筋タンパク質を分解する行為だということです。この時重要になってくるのが、「栄養」つまり「食事」です。
食事は筋肉をつくる行為
食事は傷ついた筋肉に栄養を与え、筋肉が傷つく前よりも大きくします。これを「超回復」と呼びます。この繰り返しによって筋肉が大きくなっていきます。
具体的な食事方法やサプリメントについては後述しますが、筋肉をつくるのは筋トレではなく、そのあとの食事だということをまずは理解しましょう。
身体(見た目)が変わるのには半年かかる

「身体=見た目」が変わるのはどのくらい?という疑問にお答えします。タイトルにもある通り、自分で見た目の変化を感じるのは早くて1ヶ月、周りから変化を感じられるのは半年と考えてください。
ヒトには「外胚葉型」「中胚葉型」「内胚葉型」という発生学的な分類法があります。簡単にいうと下記のようになります。
外胚葉型:筋肉がつきにくいが脂肪もつきにくい。痩せ型の人に多い。
中胚葉型:筋肉がつきやすい。脂肪は外胚葉と内胚葉の中間くらい。がっちりとした体型の人に多い。
内胚葉型:脂肪も筋肉もつきやすい。ぽっちゃり体型の人に多い。
多くの人は、2つのタイプの中間だったりするようです。僕はおそらく「中胚葉型」と「内胚葉型」の中間だと思います。
つまり、割と筋肉がつきやすいので、見た目の変化は見えやすい体質ではあると思います。
こんな僕でも見た目の変化には約半年、筋トレを始めて2年経った今では「始めよりは明らかに変わった」とわかるようになったくらいです。
半年経ってやっと「胸板がついてきたかな?」くらいのものですよ…。扱う重量は明らかに上がったのですが、意外と見た目は変わらないんだと気付きました。
もちろん、人によっては1ヶ月で結果が出たみたいな人もいます。でも中胚葉型で週4〜5回トレーニングした僕でもそんなすぐに結果が出なかったわけですから、そうした人は結構数少なくて、多くの人ははじめ結果が目に見えにくいものです。
始めの1ヶ月〜半年で見た目の変化がなく、途中でやめたくなってしまうこともあるかもしれませんが、そこを乗り切れば変化が徐々に見えてきますから、「そういうものなんだ」くらいの気持ちで気長にやりましょう!
トレーニング以上に食事が重要

筋肥大のメカニズムのところで解説した通り、筋肉をつくるのが食事=栄養です。ここでは簡単に、筋トレ初心者の方がまず知っておくべき食事方法について解説します。
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✅たんぱく質:体重kg×2g
✅炭水化物:体重kg×6g
✅脂質:体重kg×1g
✅筋トレの前後に栄養補給する
めちゃくちゃざっくりいうとこんな感じです。何をとっても筋肉の成長・肥大に重要なのはたんぱく質です。そして炭水化物も重要です。この2つを始めは意識して食べましょう。
たんぱく質は体重kg×2g、炭水化物は体重kg×6g摂りましょう。体重60kgの人ならたんぱく質120g、炭水化物360gです。たんぱく質は「肉・魚・卵」、炭水化物は「ご飯・パン・パスタ」などから摂取します。
とはいえ初心者がいきなり体重の2倍gのたんぱく質を摂るのは結構しんどいかと思います。鶏胸肉1キログラムとか食べるのきついですよね…。
楽にたんぱく質を摂るならプロテインを飲みましょう。よく「プロテインよりも固形物からたんぱく質を摂取したほうがいい」なんていうことを言う人がいますが、僕は正直、プロテインでも固形物でも同じたんぱく質ですし、安くて楽な方を選びます。
はじめは「プロテインって高いなあ」と思うかもしれませんが、実はめちゃくちゃたんぱく質1gあたりのコスパに優れていますから、まずは購入をおすすめします。
プロテイン摂取のタイミングとしては、トレーニング前後です。トレーニングによって筋繊維の破壊が起こりますから、筋タンパク質分解が高まります。トレ前後にプロテインを摂取することで、血中のアミノ酸濃度を高め、筋タンパク質の分解の抑制と、合成の増加を狙いましょう。
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おすすめの筋トレメニュー
やっと筋トレメニューまで来ましたね。これも結論から言います。
★全身法で週2回以上
これをやるようにしましょう。
詳しくはこちらの記事を読んでみてください。
上記の記事の概要を説明すると、下記の3つの種目をやればOKです。初心者の方はまずは大きな筋肉から鍛えることで効率的に全身を鍛えることができます。
インクラインスミスベンチプレス:胸
ラットプルダウン:背中
レッグプレス:脚
上級者になってくると「胸・腕・背中・脚・肩」の5分割で行ったりすることがありありますが、初心者の方は分割法ではなく「全身法」でトレーニングすることを推奨します。そして、メニューは絞って行います。毎回上記のおすすめ3選トレーニングでOKです。
初心者の方であれば、1部位あたりのボリュームが少なくても筋肉は発達しやすいですし、毎回同じ種目を行うので、刺激を与え続けることができる、フォームを忘れにくいというメリットがあります。
野球やサッカーでも、1週間で1日3時間を1日やるより、1週間で1日1時間を3日やった方が効果が出ると思いませんか?
分割法だと、1回のボリュームは増えますが、1週間に1回しかその部位をやりませんよね。だったら1回あたりのボリュームは減っても全身を週2回以上やった方がいいというわけです。
まとめ

いかがだったでしょうか。以上筋トレを始める前に最低限知っておきたい4つのことを紹介してきました。要点を下記にまとめます。
✅筋肉が肥大するメカニズムを知る
✅身体(見た目)が変わるのには半年かかる
✅トレーニング以上に食事が重要
✅おすすめの筋トレメニュー
この知識があって筋トレを始めるのと、なくて始めるのとでは結果の出方が変わると思います。ただでさえ筋トレは見た目の効果が見えづらいので、こうした知識を増やしながらトレーニングを始めてみましょう!
しめじ