こんにちは、shimejiです。
突然ですがHHKBで日本語配列を選ぼうとしていませんか?そんな方は購入前に一度踏みとどまって一旦この記事を読んで欲しいのです。
この記事を読んだ上で、それでも日本語(JIS)配列にするのであればもちろんそれはそれでいいと思いますし、どう選ぶかはあなた次第です。
選ぶのはもちろん自由ですし、僕がとやかくいうことではないのは重々承知しています。でも、「なんとなく」とか「これまでJIS配列だったから」という理由でJIS配列を選ぼうとしているのであれば一旦踏みとどまって欲しいと思っています。
さて、早速ですが僕はHHKB Professional HYBRID Type-sを愛用しており、HHKBに関する記事をいくつも書いているのですが一貫して言っていることは「生産性・作業効率を上げるならUS配列の無刻印モデル」一択、ということです。
ではなぜ、HHKBにおいてJIS配列を選ぶべきではないか、ということについて僕が考える5つの理由を書いていきたいと思います。
目次*Contents*
HHKBで日本語配列を選ぶべきではない5つの理由
僕が考えるHHKBを日本語(JIS)配列で選ぶべきではないと考えるのは、以下の5つの理由からです。
- HHKBは高級な打楽器ではないから
- そもそもJISは「かな入力」に最適化された配置だから
- 独立した矢印キーは使う必要がなくなるから
- 使わないキーが多いから
- スペース周りのキーサイズが小さいから
なお、今回の「JIS配列を選ぶべきではない理由」についてはあくまで生産性・作業効率を上げるためにHHKBを使うと仮定した際の場合になりますのでご了承ください。
1つずつ深掘りしていきます。
HHKBは高級な打楽器ではないから

まずJIS配列を選ぶべきではない理由1つ目は、HHKBは高級な打楽器ではないからです。
HHKBはその「打鍵感」「打鍵音」に注目が集まりがちですが、生産性・作業効率を上げる上ではそれらはオプションにすぎないかなと思います。
僕が考える生産性・作業効率を高めるキーボートとしてのHHKB最大のメリットは「キーマップ変更ツール」によって自分の好きな位置にキーを配置することができる点にあると考えています。
確かに、HHKBの静電容量無接点方式のスイッチ機構から生み出される「打鍵感」「打鍵音」は否定のしようがなく、本当に素晴らしいです。
僕自身、HHKBでタイピングしたいがゆえにこの記事を書いている節すらあります。本来ただ文字を入力するだけのキーボードが「記事を書こう」と思わせる、そのくらい素晴らしい付加価値を持っている素晴らしいキーボードです。
ただ、その打鍵感だけで選んでいるならHHKBは高級な打楽器と化してしまうかもしれません。でも、HHKBは使い方によっては生産性・作業効率を爆発的に上げてくれる素晴らしい機能を持っています。
そしてそのHHKBの持つ生産性・作業効率を最大限生かすためにはJIS配列ではなくUS配列の方が圧倒的に優位であると僕は考えています。
打鍵感だけを求めるならJIS配列でも全然問題ないのですが、その打鍵感に加えて作業効率を求めるのであればJIS配列よりもUS配列の方が間違いなくいいです。
そもそもJISは「かな入力」に最適化された配置だから

HHKBはキートップに「かな」の印字はありませんが一般的なキーボードのJIS配列には「かな」表記が必ずと言っていいほどあると思います。
その理由は、JIS配列は本来「かな入力」するために最適化された配置だからです。
かな入力とは、ローマ字入力とは違い「1キーで1文字」を打つことができる仕様になっていて、タイピング速度が同じであれば実はローマ字入力よりも高速にタイピングができるよう考えられた入力方法です。
なので単独で「かな/英数」変換キーがあったり変換・無変換というキーがあったりするわけですが、ここで一度考えてみて欲しいのです。
みなさん「かな入力」使いますか?ということを。
多くの人がローマ字入力だと思います。学校の情報の授業やパソコンの時間でもローマ字入力が主流ですよね。日本人だから日本語配列、というよりはかな入力なら日本語配列というのが正しい表現かなと思います。
よくUS配列はカッコつけているという意見も耳にしますが、決してそんなことはなく、ローマ字入力するのであれば必要最低限のキーになっており、むしろ効率的になっていることが多いです。
その他、英語には概念のない「かな/英数」の入力切り替えですが、確かにUS配列のキーボードをWindowsで使用するときには使いづらいこともあるようです。しかしHHKBについてはその入力キーもキーマップ変更ツールで好きな配置にできますし、PCの設定でも「Shift+スペース」など押しやすいキーに設定することも可能です。
そのような理由から、そもそもローマ字入力するのであればJIS配列を選ぶ必要は特にありません。
独立した矢印キーは使う必要がなくなるから

作業効率を高めるためには「キーマップ変更ツール」を使うことが不可欠になります。
作業効率を最大化するキーマップの設定方法については別の記事で書いていますので詳しくはこちらを読んでいただければと思いますが、それによって独立した矢印キーは不要になります。
「独立した矢印キーがないからUS配列は使いづらい」「独立した矢印キーがあるからJISを選ぶ」というのは、実はキーマップ変更ツールを使えば全く問題にならなくなるんです。
下記記事で書いているマップに変更することでホームポジションから指をほぼ動かすことなく左右の手で自在に矢印キーを操作できるようになります。
むしろ独立した矢印キーがあったとしても、右下についている矢印キーの操作は基本右手になると思いますが、マウスの操作時には行ったり来たりしなければならないし、キーボードを操作していても毎回ホームポジションから指を大きく動かさなければいけませんよね。
これは作業効率の面からは非効率的となってしまいます。ぜひ、これを機に独立した矢印キーから解放されてホームポジションで矢印キーが操作できる体験をして欲しいと思います。
使わないキーが多いから
次にキー数の違いにあります。そもそもテンキーレスでミニマル設計なHHKBですがUS配列は60キーに対しJIS配列は69キーと、9個もキーの数が多いんです。
HHKB Professional HYBRID Type-s(JIS配列)
HHKB Professional HYBRID Type-s(US配列)
見てもらったらわかると思いますが、JIS配列の方が明らかにキーが筐体に占める割合が多いですよね。
先ほど出てきた独立した矢印キーのほか、スペースキー周辺のキー数が違います。先ほど説明したように、独立した矢印キー(↑←↓→の4つ)はもう使うことはありません。ではその他の5つのキーはどうでしょうか。

◇CommandはUSでも共通なので、それ以外の4つに左下にもあるFnキーを加えた5つがUSよりも多いキーとなっています。
ではこれらのキーを実際使うのかということですが、結論これらは全然使う必要はありません。
変換・無変換については実際スペースキーがその役割を果たしていますよね。英語圏では変換という概念がないので、スペースキーはあくまで空白を作る役割ですが、変換の概念がある日本ではスペースキーで文字の漢字変換や日本語変換なども行なっていると思います。
実際、僕自身MacとWindowsを私用と仕事用で使い分けていますが、入力デバイスはどちらもHHKBで同じ動作ができていますし、それらのキーがなくても使うことがないので全く不便を感じていません。
もし、どうしても独立した変換・無変換キーやKana切り替えキーを使うから欲しいんだということであれば、JIS配列を選ぶのがいいかもしれませんが、普段を思い出して特段使っていないということであればJISを選ぶ必要はないかと思います。
スペース周りのキーサイズが小さいから

続いてJIS配列のスペース周りのキーサイズを見てみましょう。同じ大きさの筐体上にUS配列より6キーも多いということは、1つ1つのキーのサイズが小さくなる必要があるということです。
実際、先ほど説明したように変換・無変換キーやかな変換キーなどによってスペースキーやCommandキーが小さくなっています。
繰り返しになり恐縮ですが、キーマップ変換ツールでキーを最適化した以下のキーマップに変更した際には、スペース左のCommandキーを多用することになります。
その際、JIS配列だとキーサイズが小さい上に細々とキーがあるので誤入力の可能性が出てきてしまいます。しかしUS配列のCommandキーはJIS配列の1.5倍ほどの大きさがあり、非常に押しやすいキーサイズとなっています。
使わない小さいキーがあるよりは、よく押す大きいキーがあったほうが効率的なので、これもJISを選ぶ必要がない理由の1つとして挙げられるかと思います。
まとめ

今回は僕が考える、HHKBを選ぶ際に効率を求めるなら日本語配列を選ぶべきではない5つの理由について書いてきました。
これまでJIS配列をずっと使ってきた方や、今すでにHHKBのJIS配列を使っている方にとっては気持ちいい内容ではなかったかもしれませんが、数あるうちの1つの意見としてこんな考え方もあるということを知っていただければ幸いです。
僕は大学院に進んでからUS配列に慣れていたこともあり、HHKB購入時にJISかUSで悩むことはありませんでした。
でももしJISかUSで迷い、これまで使っていたからというなんとなくの理由でJISを選んでいたら今頃とても後悔していたなと思ったので、この記事を読んでそのような人が1人でも減ればいいなと思います。
HHKBに関する記事は他にも書いていますので、よかったらついでに読んでいってくださいね。