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【MDR-7506】宇多田ヒカル、エド・シーランも愛用するモニターヘッドホン【レビュー】

今回、初めてのモニターヘッドホンとして「青帯」と呼ばれるSONYのMDR-7506を購入したのでレビューしていきます。

日本のデファクトスタンダードMDR-CD900ST(通称:赤帯)

モニターヘッドホンといえば同じくSONYのMDR-CD900STが有名ですね。最近ではFIRST TAKEでも使われているヘッドホンで、誰もが一度は見たことがあるのではないでしょうか。

THE FIRST TAKEで歌う歌手のmilet

実際、日本の音楽スタジオなどでは必ずと言っていいほど置いてあるヘッドホンらしく、発売以来30年以上日本の「デファクトスタンダード」としての地位に君臨し続けている超定番ヘッドホンのようです。

赤いラベルが特徴的なので「赤帯(あかおび)」や「赤ラベ」、「赤ラベル」なんて呼ばれているようです。正直、素人目に見ても外見が格好いいですね。

海外のデファクトスタンダードMDR-7506(通称:青帯)

しかしながら、実は海外の方では今回僕が購入したMDR-7506というモデルがデファクトスタンダードとして使われているようです。

海外ではMDR-7506が標準として多く使われている

邦楽と洋楽の音楽作りの違いがあるので、使われるヘッドホンも違うのは納得です。このヘッドホンはラベルが青いのが特徴で、「青帯(あおおび)」と呼ばれることが多いようです。

『スター・ウォーズ』シリーズのジョージ・ルーカス監督

またMDR-7506といえば『スター・ウォーズ』で有名な映画監督のジョージ・ルーカスが使っていることでも有名です。モニターヘッドホンは音楽制作だけでなく映画制作や動画制作の現場でも好んで使われているんですね。

僕がMDR-7506を選んだ理由

僕がMDR-7506を選んだのは、以下の理由からです。

  1. 安価で購入できる
  2. 折りたたんで持ち運ぶことができる
  3. パッドに厚みがあり、装着感がいい
  4. 刺さりが少なく、音が聞き取りやすい
  5. 3.5mmミニプラグが標準装備されている
  6. プロが実際に使用している

僕が悩みに悩んだ末に青帯を選んだのは上記の通りさまざまな理由があるのですが、宇多田ヒカルさんやエド・シーランといったプロのアーティストの方も実際に使用していたからというのが最後の一押しになりました。

プロフェッショナル仕事の流儀にて、歌手の宇多田ヒカルさん出演の際、使用機材の1つとして青帯を使用しているところが映されました。

MDR-7506を使って収録するエド・シーラン

また、エド・シーランの『Perfect Symphony – with Andrea Bocelli』の公式MVは収録風景が描かれているのですが、こちらでも青帯が使われていることがわかります。

もちろん赤帯を使った映像もたくさんあって憧れはあったのですが、あまりに多く使われていることもあり、あえて日本ではなく海外の人気の高い青帯を選びました。

また、他にも実際に試聴した際に赤帯と比較してシンプルに音が聞き取りやすく、装着感もよく、折り畳むことができること、さらに安価で入手できるということでこちらに決めました。

MDR-7506の基本スペック

MDR-7506の基本スペックは以下の通りとなっています。

MDR-7506の基本スペック
価格 ¥10,980〜(サイトによって異なります)
型式 密閉型
ドライバーユニット ダイナミック40mmドーム型
再生周波数帯域 10〜20000Hz
インピーダンス 63Ω
最大入力 1000mW
音圧感度 106dB
コード 1.2m(最大3m)
重量 230g
プラグ 標準プラグ/ミニプラグ

比較されることの多い赤帯(MDR-CD900ST)は周波数帯域がより広く、ノイズなどを聞き分けるのには非常に向いていると言われていますが、その分価格が¥5000ほど高くなっています。

一方で青帯の方は安価であるにもかかわらず、3.5mmのミニプラグが標準装備されていることや折りたためること、そして刺さりの少ない柔らかい音が特徴となっているようです。

注意

MDR-7506は偽物が横行しているようです。
通販で購入する場合は中古ではなく大手の新品にするか、実店舗での購入をおすすめします。
僕はヨドバシカメラの店舗で購入しました。

SONYのモニターヘッドホンMDR-7506のレビュー

では早速買ってきましたので、開封していきます。

開封前のMDR-7506

MDR-7506は一般・個人用ではなく法人用のため、こんな感じのパッケージとなっています。まさかこの中に世界標準のヘッドホンが入ってるなんて思いませんね。

業務用の箱に入っている

箱を開けると結構ぎゅうぎゅうに詰まっている感じです。

MDR-7506の同梱物

中身を取り出すとこんな感じでした。内容物は以下の通り。

  • ヘッドホン本体
  • ヘッドホンケース
  • 保証書
  • 取扱説明書
MDR-7506の同梱物

包装されていたところから取り出すとヘッドホン本体が出てきました。青帯が見えて気分が上がってきました。

最初は折り畳まれた状態で入っている

これが僕がMDR-7506を選んだ理由の1つですがコンパクトに折り畳むことができるんです。赤帯は折り畳みはできない仕様となっています。

折り畳んだMDR-7506

上から見るとこんな感じです。非常にコンパクトですね。

引き出した状態のMDR-7506

畳まれた状態でそのまま下に下ろせば使えるようになります。うん、非常に渋くてかっこいいです。

右には赤で「R」のマークがある

右耳にあたる方には赤いボタンのようなものに「R」と書いてあります。このちょっとしたワンポイントの赤も渋くてかっこいいヘッドホンを演出してくれている感じがします。

なんというか、プロの機材っぽくてかっこいいです。

左には青で「L」のマークがある

左には青ボタンで「L」の表示があるのでわかりやすいです。最も、コードが伸びているのが左というイメージがあるので迷うことはなさそうですが。

長さの調節アジャスターにはメモリもついている

頭の大きさに応じて長さの調節も可能です。目盛りもついていて、1つずつカチカチ動いていく感じで動きます。

ケーブルはカールケーブルとなっている

ケーブルはカールケーブルとなっていて、通常で1.2m、最大まで3mまで伸びるようです。カールケーブルは重いなど賛否ありますが、僕はカールケーブルの方が好きです。

また、ケーブル自体は柔らかくて非常に取り回しがしやすい感じがしました。これはまとめておくのも楽そうです。

6.3mm標準プラグを外すと3.5mmミニプラグになる

ヘッドホン端子は標準の6.3mmプラグがついていますが、くるくると回すと3.5mmのミニプラグも出てきます。

これもまた僕がMDR-7506を選んだ理由にもなります。基本僕はPCに接続して使うので3.5mmプラグがもともとついているのは非常にありがたいです。

アダプタを使えばiPhoneにも接続可能

iPhoneには別途Lightning-3.5mmイヤホンジャックのアダプタが必要となりますが、こんな感じで接続することもできます。

MacBookにはそのまま接続できる

当然ながらMacBookのイヤホンジャックにはそのまま刺さるので、すぐに使うことができます。

MDR-7506とMacBook

MacBookと青帯、これだけで素人なのになんだかプロっぽい感じがしてきました。

MDR-7506を実際使った感想

MDR-7506の装着イメージ

早速装着してMDR-7506をじっくり聴いてみました。装着感は非常にいいですね。赤帯と比べると、イヤーパッドに厚みがあり、耳を包んでくれる感じになります。また、重さも230gと軽いので長時間使っていても全然疲れないです。

ストリーミングの音楽やラジオなどさまざま聴いてみましたが、非常にクリアに聴くことができました。

MDR-7506でエド・シーランのPerfectを聴く

青帯を使って作られた曲を青帯で聴くというのはなんとも乙なことであります。

感想としては以下の通りです。

  • とにかく軽く、装着による疲労がない
  • 原音に近い音で聞くことができる
  • 折りたためて持ち運びに便利
  • コードは全然気にならない

とにかく軽く、装着による疲労がない

230gのヘッドホンはとにかく軽く、長時間の使用でも疲れることはありませんでした。

一部のレビューでは側圧が強いので長時間の使用はきついというものがあり、少し心配していましたが、僕は全く感じませんでした。

ちなみにヘッドアーム部分はある程度自分で動かすことができるので、きつい方はこの辺り調整すればマシになるかもしれません。

原音に近い音で聞くことができる

モニター用ヘッドホンということで、これまで聴いていたリスニング用のヘッドホンやイヤホンと明らかに聞こえ方が異なっていて、より原音に近い音で聞くことができている感じがします。

当然といえば当然だとは思うのですが、着色していないため、作者はこういう意図で音を作っていたのか!と気づくことができるかと思います。

これまではfinalのE5000という有線イヤホンやbeats studio wirelessというヘッドホンで音楽を聴いていたのですが、やはりこれらの低音を強調してくれる「聴いていて楽しい」というリスニング用とは全く違う感じで音楽を聴くことができました。

ただ、MDR-7506はあくまでモニターヘッドホンであるので、ガッツリ音楽を楽しもうとする時はリスニング用のfinal E5000で聞くと思います。そこは使い分けですね。

折りたためて持ち運びに便利

付属のケースに収納して持ち運び可能

まだ持ち運んではないのですが、やはりコンパクトになるのは持ち運びへのハードルをぐんと下げてくれます。

スタバでのMacBookドヤならぬ、青帯ドヤができる気がしています。外出時の動画編集時などにも気軽に持っていこうという気にしてくれます。

コードは全然気にならない

カールコードについては賛否あって、マイナス意見としては重くて気になるという方がいたのですが、僕はそれほど気になりませんでした。

確かにカールしているのでストレートの1.2mの重さとカールの1.2mは違うのですが、いうほど気にならないのが素人目ではありますが個人的な感想です。

むしろカールしてくれていることで通常時は1.2mで、ちょっと周りのものを取る時などには3mまで伸びてくれるので毎回外す必要がなくなるので気に入っています。

初めてのモニターヘッドホンの最適解の1つ

しばらく聴いてみましたが、実際に購入して使ってみて、やはりこのMDR-7506は初めてのモニターヘッドホンの最適解の1つだと感じました。

先述した通り、エド・シーランや宇多田ヒカルさんといったプロの方をはじめ、海外では発売以来30年以上もデファクトスタンダードとして使われ続けていること、そんなプロ仕様のヘッドホンが1万円前後で購入できるのは、俄には信じがたいと感じました。

僕も調べるまで、プロの方達はもっと数十万するヘッドホンを使っていると思っていましたが、そうした方が使っている機材と同じものが自分でも手の届くところにあるのであれば手を出す以外ないなと。

ちなみに、パッド部分は長期間使っているとやっぱりハゲてきてしまうようなのですが、さすがこれだけ標準で使われているだけあって専用のパッドが別売りで販売されているのですぐに取り替えられるのが非常に嬉しいところですね。

プロが使っている機材を使ってみたい方、モニターヘッドホンで悩んでいる方、MDR-CD900STとどちらするか悩んでいる方は心からおすすめできるヘッドホンです。僕が背中を押しますが、買って間違いないヘッドホンですよ。